八田技師に褒章 没後65年、功績は永遠
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台湾政府は25日までに、日本統治時代、台湾南部に烏山頭ダムと水路網を建設し、
不毛の大地を穀倉地帯に変えた金沢出身の八田與一技師に対し、褒章を贈った。
台湾総統府などによると、
「厳しい時代に、新しく試みた水利建設で遅れた島に大きな業績を残し、
こころざしの実現をはかるため仕事に専念、その栄誉は全台湾に及んだ」ことなどが
授章理由となった。
台湾の陳水扁総統は今月9日、台北市の台湾総統府で
「八田技師夫妻を慕い台湾と友好の会」(金沢市)と会見した際、
「八田技師が健在なら、政府と人民を代表して叙勲したい」と述べた。
その際、友好の会側から「日本には亡くなった人に贈る追贈という考え方がある」と提案され、
陳総統は「慎重に検討したい」と答えていた。
褒章の授章理由では
「農耕地の生産能力を大幅に拡大させるなど、嘉南平原の豊かで新しい一頁を開いた」
「その大きな遺徳は模範となり、歴史書により伝えられてきた」などと八田技師の功績をたたえている。
八田技師の長男で昨年5月に亡くなった八田晃夫さんの夫人・八田綾子さん(74)=愛知県春日井市=は
「八田技師が亡くなって65年たった今も、台湾の人々が感謝の念を寄せてくれることを
とてもありがたく思う。謹んでお受けしたい」と語った。
友好の会の中川外司事務局長は「烏山頭ダム付近の出身で、
八田技師に思い入れの深い陳総統から頂けたことに、大きな意味がある」と話した。
(05/25 15:35)
ソース:北國新聞
http://www.hokkoku.co.jp/_today/E20070525001.htm
嘉南平原の水利の父、故八田與一氏に陳総統より褒揚令(褒章)が追贈
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陳水扁・総統は、5月21日、嘉南平原の水利の父と呼ばれた日本人技師の八田與一氏に対し、
褒章令を出した。以下はその全文である。
嘉南平原の水利の父である日本人技師、八田與一氏はこころざしに燃え、人徳に富み、
才気に満ちた人物であった。
東京大学の土木科を卒業し、はるばる海を渡って台湾総督府土木部に迎えられ、
力をつくしてさまざまな功績を残された。とりわけ嘉南大☆と烏山頭ダムの建設を計画、
先進国家のダム工法を視察し、技術設備の不足を克服して新機軸を打ち出し、
資金的困難と憂慮を乗りこえてついにアジア最大のダムを完成させた。
また、灌漑、洪水防止システムを計画、大計画による三年輪作の給水を推し進め、
農耕地の生産能力を大幅に拡大させるなど、嘉南平原の豊かで新しい一頁を開いた。
大甲渓の電源開発計画にも協力され、土地改良の基本方案を研究、計画し、
遠大なその計画は人々に恩恵をもたらした。
厳しい時代に、新しく試みた水利建設で遅れた島に大きな業績を残し、
こころざしの実現をはかるため仕事に専念、その栄誉は全台湾に及んだ。
その大きな遺徳は模範となり、歴史書により伝えられてきた。
八田氏が世を去られ年月は過ぎたが、心よりの哀悼の意を示し、特に褒章し、
政府により英明なる八田氏を懐かしむ意を表わすものである。
【総統府 2007年5月21日】
(☆:「つちへん」に「川」)
ソース:台湾週報
http://www.roc-taiwan.or.jp/news/week/07/070523b.htm
http://www.president.gov.tw/php-bin/prez/shownews.php4?issueDate=&issueYY=&issueMM=&issueDD=&title=%A4K%A5%D0&content=&_section=3&_pieceLen=50&_orderBy=issueDate%2Crid&_desc=0&_recNo=1
總統府新聞稿
中華民國96年05月21日
褒揚令—八田與一
陳總統水扁先生今天明令褒揚嘉南平原水利之父日籍技師八田與一,總統褒揚令全文為:
嘉南平原水利之父日籍技師八田與一,性行仁毅,卓識槃才。早歲卒業東京帝國大學土木科,旋渡海南來,膺聘臺灣總督府土木部,承命戮力,創見屢標。尤以規劃監造嘉南大圳與烏山頭水庫,考察先進國家水壩工法,克服技術設備短缺困境,篳路藍縷,悉濟艱虞,東亞第一大壩於焉而生。計慮籌策,興建灌溉防洪系統;鴻猷碩擘,推動三年輪作給水,大幅擴農田產能,開啟平原豐足新頁。復協助大甲溪電源開發計畫,研擬土地改良基本方案,淵謨周洽,利民厚生。歲月崢,試新以水利建設,存懋績於蓬島群倫,展志勤業,譽流三臺;盛遺範,青史傳芳。惟斯人已遠,軫悼曷極,特予明令褒揚,用表政府緬懷英賢之至意。
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- 2007/05/26(土) 11:33:40|
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